
別ブログで同じような記事をフランクに書いたが、こちらでは客観的な事実を元にアルミテープチューンナップを検証したい。客観的にね。
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アルミテープを貼るだけで車の調子が良くなる
アルミテープを貼るだけで車の調子を改善するという怪しいチューンナップ方法をご存知だろうか?あの大企業トヨタが突然発表したアルミテープをバンパー等に貼り付けて車の調子を良くするチューンナップ、既に幾つかの車種のバンパーの裏側に貼り付け対応済みだという。
貼るだけで走りが変わる「トヨタのアルミテープ」貼る場所と効果を実車で確認した!
こういう胡散臭いものを見るとふつふつと正体を暴きたくなるのが私のいやーな性格。こういうものはこてんぱんにのしてやるのが一番。
仮説
トヨタ謹製のアルミテープチューンナップはプラセボ効果
材料
アルミテープ テープのメーカーについてはネット界隈でいろいろ紹介されているが経費はかけたくないしアルミはアルミであるのでダイソーのテープで十分。なまじ高価なテープを使えばプラセボ効果を助長してしまう可能性がある。
加工
アルミテープをどう処理するのかも検証に値する。ギザギザがいいとか角があったほうがいいとか何かわからない理論に基づいている記事がたくさんある。実験なのだからギザギザとかすだれ状とかは後の話だ。無駄な加工はプラセボ効果を生むだけだ。男はだまって切ったままのアルミテープで勝負。

粘着成分が導電性かどうかという記事があるがどうでもいい。一部を裏側に折り返せば接着面とアルミ成分が直接接触するので糊成分が何であれ関係ない。
検証に使う自動車について
いろんな車で試したいところだがうちには日産リーフ(旧型だけど)という電気にまみれた車がある。また、日産リーフはスマホで電費が毎日報告されるので違いが管理しやすい。ガソリン車だと燃費の計算など面倒で使用前と使用後の違いが運転者の主観に左右される。日産リーフ最高!中古だけど。
貼り付ける場所について
貼り付ける対象はプラスチック部品部分。リーフは電気自動車だからか、エンジン部分がスカスカなため前バンパーの裏側に手が届く。

ガソリンエンジンのようにラジエターなど邪魔するものがないのでリーチしやすい。
カバー部分を外して

裏に貼る

わかりづらいがフロントバンパーの裏。カバーを剥がすと手を伸ばして貼れる。大きく2枚貼った。かなり雑に貼ったが大丈夫。どうせ効果は期待していない。

ワイパー下のプラスチック部品に貼る。対照に貼るが意味があるのかはわからない。
その他、左右のヘッドライトの端っこにも貼った。
後ろバンパー部分について。日産リーフは下部がフラットなので隠れたところにアルミテープを貼りやすい。
車体横部 バックミラーの下部に貼り付ける。多分見えない。写真撮り損ねた。
運転方法について
実証のためには使用前使用後で運転方法を変えないということだけでは足りない。貼り付け後はもっと過酷な条件のもとで負荷を与えてやらなければならない。つーか、それくらいのハンデがあっての効果でなければプラセボ効果どころか「気のせい?」で終わってしまう。そのためには
- エアコンは今以上に使う
- 運転は雑に 急発進、急ブレーキを心掛ける
- 長距離運転(高速運転)と近距離運転で比較する。
いわゆる散々いぢめぬくという事。
貼り付け後の運転感覚の変化について
ネット界隈では、やれフィーリングが変わったとか運転しやすくなったとかおかしなことをいう人がたくさんいる。以下は私の所見だ。
日産リーフはD(ドライブ?)モード、Dエコモード、B(ブレーキ?)モード Bエコモードの4つから運転方法を選べる。
1 Dモード
一番加速がよく車体が軽く感じる運転モード。それだけ電気を使っているということである。正直変化はわからない。つーか、Dモードの良さをフルに体感できる運転をしていないのでよくわからない。もともとすごい加速性能だ。
2 Dエコモード
Dモードの加速性能や回生ブレーキ(止まる力で発電する。エンジンブレーキみたいなもの)がよりかかるが、困った事に回生ブレーキはかかっているはずなのだが貼り付け前と比べると回生ブレーキの効きが減ったように感じる。また、加速に関してもエコモードのあのモッサリ感が減少した。このモッサリ感が嫌でDモードをメインで運転していたがDエコでもストレスは感じなくなった。
3 Bモード
急な坂道などでエンジンブレーキをかけながら速度を減らすような効果を狙ってつけられたBモード。実はBモードで走りすぎるとドライバー自体が車酔いになる。実際Bモードは下り坂のみで使うモードだったのだが、テープ貼り付け後はなぜか制動力が弱まっている。なぜだ?
4 Bエコモード
市街地を走るにはこのモードが一番安全である。Dだとすぐに60キロ70キロが出てしまい、Dエコはモッサリ感が嫌い。Bモードは気持ち悪くなる。
郊外では警察に捕まるリスクを負いながらDモードで運転しているが、市街地ではBエコモードが最適だ。
Bエコモードはガソリン車でいう高排気量の車に乗っているような感覚で運転できる。3000CC以上の車とフィーリングが似ている。それがアルミテープを貼ったらよりトルクが増した3000CCの車になったような気分。敢えて言うが単なる気分の問題だ。
上記のモード関係なく総じて言えるのは風の抵抗が減少してより走りやすくなった。私の個人的な主観だ。プラセボ効果がなせる業だ。騙されてはいけない!
数値から見るアルミテープの恐るべき(主観です)影響
あれこれと説明するよりも実際の数値を見たほうがわかりやすい。日産リーフはスマホのアプリで電費がわかる。アルミテープの使用前使用後で比べてみる。変化があるかどうかは感覚ではなく数値で見るのが一番理解しやすい。化けの皮をはいでやる。
アルミテープ貼り付け前
間違っていけないのは、電費はガソリンの様にリッター何キロというのと比べられないということだ。1リッターではなく1kwhあたりの走行距離だ。
だから7キロとか8キロと言っても驚く事はない。もともとガソリン車とは違うのだよガソリン車とは。
24kwhのリーフで1kwhあたり7.7キロ走ると184キロ走るということ。
アルミテープを貼り付ける前2日間の運転。通勤程度の使用による電費だ。


回生エネルギーを得るためにBモードを有効につかっている。それでも電費はこんなもの。
貼り付け後
ここからアルミテープを貼り付けた。
24kwhのリーフで1kwhあたり8.4キロ走ると201.6キロ走るということ。


Dモードで回生ブレーキをあまり効かせない走りをする。ブレーキの星が欠けている。

回生ブレーキを使って電費に良い運転をする。貼り付け前だったら8を超える事はなかった。

高速道路を使って長距離を走る。回生全く使っていない。急加速なども繰り返したがアルミテープ貼り付け前と同じくらいの電費となった。 アルミテープめ、アルミなだけにメッキが剥がれたらしい。前と同じ電費になりやがった。このくらいで根を上げるとは情けない。これでは効果があるとはいえないなあ。

街中を仕事で走り回る程度でこれ。肌寒かったのでエアコンは暖房である。街中はストップアンドゴーが多いからかアクセルの星が欠けている。
結論
多分私の乗っている日産リーフの腹の具合でも悪かったのだろう。違いがある様に見えるのは誰がなんと言おうとプラセボ効果である。
みなさん騙されてはいけない。こんな雑に貼った枚数もそこそこのアルミテープ(ダイソー100円)なんかで効果が確認できるわけがないのだ。高いテープ使った人たちお疲れさん。あーこれこそプラセボプラセボ。
悔しかったらみなさんも同じ様に検証してほしい。ただしあまり期待はしないほうがいい。なにせダイソーの100円のアルミテープだ。効果は推して知るべし。
しかしながらまた違った形、テープの形や大きさ、貼る枚数などを多くして試せば本当は効果があるのかもしれない。
この記事を読んで実践してみてプラセボ効果ではなく本当に実証されたという連絡があれば、今度はちゃんと効果が出るまで貼って試してみる事にする。
今回の結果にはがっかりだが剥がす手間はとりたくないから貼り付けたアルミテープはそのままにしておく。
あープラセボプラセボ。